コラム

見出し ニコンZ9がやってきた
更新時間 2021/12/28 名前 よねやん
本文 ◇12日24日は、ニコンZ9の発売日。運よく自分で注文した1台も納品された。「会社で買ってくれるのでは?」と思うかも知れないが、筆者のようなデスクを終えた年長組にはすぐに最新機種が回ってこない。会社としては買ったZ9は北京五輪など最前線に行くカメラマンに貸与される

◇おそらく5年位先に、お下がりでZ9が回ってくるかもしれないが、そこまで待てない筆者は自腹で買うことにしたのだ。使い込んだ同じく自腹のD850、D810と同様、Z9も5年くらいは毎日のように使うことになるだろう。財力に限界があるので、新機種ごとに買うのではなく、「ここぞ」という節目の機種を買っている。ちなみに

D1→D200→D3→D3s→D810→D850→Z9

という自腹の流れだ。割とうまく買いつないでいると思う

◇さっそくZ9をインタビューの仕事で持ち出した。難易度は低いが、ストロボを使った対談中の人物の撮影になる。一番の注目は自動で瞳にピントを合わせる「瞳AF」という機能だ。AFのモードを人物に選択すると認識して簡単に瞳を追い続ける。これは便利だ

◇ここで問題発生! 瞳の追尾は絶妙なのだが、どうも測距点が大きくメガネのフレームにピントが合ってしまう。D850だとピンポイントでまつ毛を狙っていたので、フレームに合うことはなかった。これは問題だ。使い方が悪いかも知れない。モデルさんだとメガネをかけていないので問題はないと思うが、、 それにしても、AFポイントをAIに任せるのはどうも気持ちが悪い。その辺も使い込むと解消されると思うが

◇動体に対してのAFはどうだろう? 車、自転車、ランナーなどで試してみた。かなり小さくても顔を認識して一度つかんだら離さないという感じ。これは凄いぞ。正月明けに箱根駅伝の中継所に行くが、ばっちりZ9で撮れそうだ。この機能が下位機種にまで降りてくると誰でも動体が撮れるようになるだろう

◇あと気を付けないといけないのが、レンズやストロボの相性問題。FTZというアダプタを付ければ、旧式のFマウントのレンズが問題なく動いた。本当なら対応のZマウントのレンズを買えば性能を発揮できるのだが

◇また筆者はタムロンのレンズをよく使う

100−400mm、90mmマクロ、150−600mm

◇この3本が愛用品。これはファームアップでエラーが解消された。箱根駅伝では100−400mmを使うつもりだ

◇ストロボはニッシン7台、profoto2台を使っているが、どれも問題なかった。Z9の発表と同時にニッシン、profoto2社との「協業」(互換性)が発表されていて相性はばっちりだ。最近のニコンは儲からないストロボは専門メーカーに任せる作戦なのだろう。昔はストロボで先陣を切っていたのに少し悲しい

◇ミラーレスを使ってみて「まったくレフ機とは別。勉強して乗り越えないと旧世代のカメラマンになってしまう」と感じた。使ったことのないプロは「電子ファインダーに変わるだけ」と高をくくっていると思うが、作法が全く異なるので、そのメリットを生かせる知識が必要だ

◇レフ機はまだ5年くらいは使えると思うが、今後レフ機の新製品が出るとは思えないので、その先はミラーレスに持ち替えるしかないだろう。ニコンのZ9は高性能でスゴイ人気機種になり筆者もミラーレスに移行したが、実際使ってみると機械にお願いして撮ってもらうような感覚だ。自分で撮っている感触が薄い感じがする。やはり撮る楽しみはレフ機の方が上だろう。尚早に結論付けるのも良くないので、ミラーレスを毎日のように1年ほど使い込めばその先の世界が見えてくるに違いない。来年はそういう年になりそうだ
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